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「兄さんっ!!」
突然の怒鳴り声に、ぼやけていた意識がふっと覚醒する
あぁ、眠っていたのか
辺りを見回すと、年頃の少女がベッドの横に立って怒っている
肩より長く伸びた赤茶色の髪
幼さの残る…
と言うよりも、全体的に小柄な体で、髪を振り乱しながら、必死に僕を起こそうとしていたのだろう
どれだけ必死に起こそうとしたのだろうか
せっかくセットしたであろう髪がボサボサだ
なにはともあれ、我ながら苦労をかけていると思う
でも眠気の方が強いのでもうひと眠り―――
「って起きたそばから二度寝しないでください!」
…
釘をさされてしまった
仕方がないのでまだ睡眠を欲している体を起こし、いつものようにこう答える
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