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そして、
「でもまあ、良かったよ。
だいたいのイメージは固まったから、改めて細かい修正を入れて
今週中には、最終的なものを届けられると思う」
「悪いな、忙しいのに」
ところが、恐縮したように言った立花が突然、「うわっ!」と
大きな声を上げる。
そして、部下の中谷に使っている路線を確かめると、
「あちゃあ……」と、自分の額をピシャリと叩いた。
「ごめん、中谷さん。その線、途中の駅で冠水があるみたいで、
もう止まってる」
「ええっ?!」
「いやぁ、ごめん。もっと早くに気づくべきだった。
ホント、ごめん!」
ところが、平謝りになった傍から「そうだ!」と思いついたように
立花が忍に目を向けた。
「朝比奈、お前、車だって言ってたよな?
だったら、悪いついでに彼女を送ってくれないか」
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