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へっ?
にわかに、彼女と忍の声が重なった。
だがそれに構わず、いつもの飄々とした様子にもどった立花は、
「だってお隣さんだろ?」
えっ……?
あまりにも突然、あっさり続けられた立花の言葉に、
再び忍と彼女の声が重なる。
それと同時に、忍の頭を、複雑な事が素早く駆け巡った。
確かに、旧友である彼には、引っ越しのことも新住所も知らせた。
だがまだ、その隣が彼女の住まいだとは知らないはず。
ましてや彼の本当の引っ越しの理由など、知るはずもない。
だが、まさか――。
にわかに、血の気が引きかけた。
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