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「我が儘だって、時にはエッセンス。
恋の艶ってさ、様々なエッセンスが絡み合って感情を煽るから現れるもので、
それが大人の恋なんじゃないかな。
そして、そんなのが、今回のイメージの根幹にあるものだよ」
そうか……。
呟いた彼女の目が、何かを閃かせたように輝き
見る見る口角が嬉しげに上がっていく。
「なんか、やっと引っ掛かっていたものがストンと腑に落ちた気がします」
ようやく彼女に戻った笑顔が、嬉しかった。
だから、それに釣られるように忍も微笑んでいた。
「それは良かった」
頷き返した忍の視界の端で、信号が、青にパッと変わった。
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