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正直なところ、今までは
彼女が自分と再会さえすれば、たとえ彼女が別の誰かを想っていたとしても
必ず自分に振り向くと、どこかで自負していた。
だがそれは、単なる根拠のない思い込みに過ぎなかったと思い知らされた。
そして今更ながらに、あの日、故郷の星で長老に言われた言葉が
思い出される。
今、彼女はこの星のセリーシャではなく、違う人物だといっても
過言ではないのだぞ。
そして、忍の脳裏に、
隠し切れない嬉しさを浮かべ、幸せそうにあの男に向かって微笑む
彼女の横顔が、はっきりと蘇ってくる。
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