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｢カナちゃん、お待たせ｣
｢ううん、こっちこそ。ごめんね、ちょっと相談したいことがあって｣
食堂で待ち合わせたカナちゃんは、最近、大学の講義で仲良くなった女の子だ。
控えめで、おしとやかで、すごく女の子らしい女の子。
友達に聞いたら、いい意味でお嬢様って呼ばれてて、かなり男子に人気があるのだと言っていた。
｢カナちゃん、なんか元気ないね｣
｢ちょっとね｣
｢そういえば、昨日、合コン行くって言ってたなかったっけ｣
｢うん、そうなの。飲み会とか苦手なんだけど、どうしてもって誘われちゃって｣
カナちゃんの困り顔は、女の私でもうっかり抱きしめたくなる。
モテる女の子は大変だな。
｢本当に嫌だったら、ちゃんと断らないとダメだよ｣
｢うん。いつもは断わってるよ。でもね、昨日はその、私の好みにぴったりの人が来るって言われたから……｣
おお、カナちゃんでも彼氏が欲しいとか思うんだ。
真っ赤になって照れてるところがカナちゃんらしいけど。
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