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アキ『(一体何のために?広一が可愛いから近付いたのか?広一を連れ去るために近付いたのか?)』
アキ『(いや、それはあり得ないけども)』
アキ『(ならなぜ近付いたのか?広一は何かと悪いものを誘発させるタイプの人間で俺がそれを排除していった。それくらい……あっ)』
アキ『(もしかしたら、俺が排除していった中の身内かもしれない)』
アキ『(俺は後で知ったが、今の広一の状況は自分の周りが勝手にいなくなる状態になっている。それを不自然と思う人間だって少なからずいる)』
アキ『(もしかしたらその優って奴は広一を尋問するかもしれない。広一は当然何も知らないから返答次第では逆上して広一を殺すかもしれない)』
アキ『(…………それだけは駄目だ。それだけはあってはならない。広一がいなくなったら俺は……)』
アキ『…………あっ』
アキ『(そうか、そうだった。なんで俺が殺人に拘ったか、やっと分かった)』
アキ『(もう俺には、広一以外何も無いんだ)』
アキ『(それに殺人は広一を護るために最初に使った手段だ。だから信頼に値できる)』
アキ『(広一だけは絶対に失いたくない。だから信頼出来る手段を用いる。それだけの話だ)』
広一『ん、どうしたの兄ちゃん?』
アキ『いや、何でもない。それよりもっと話を聞かせろよ』
アキ『(絶対に広一を傷付けはさせない。俺が広一を護る)』
アキ『(俺は、広一のヒーローだから)』
おわり
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