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中佐から手渡された紙片。
何が書いてあるにせよ、公爵夫人達に見られるのはまずいわね。カタリーナ王女一派に見られるのなんて、もってのほかだし。
彼に微かに頷いた後、公爵夫人に退席の合図を出す。
「それではカタリーナ王女さま。妃殿下にご用事が出来ましたので、失礼いたします。
どうぞ帰国の荷造りでもなさって下さいな」
もうっ。ひと言多いんだから。案の定カタリーナ王女一派が、キーキーと猿のヒステリーみたいに騒ぎ出す。
きっとわたしたちが居なくなった後、悪口大会になるんだろうな。暇な人達ね。
何故か途中までスビョークラ中佐も着いてきて、皇太子妃派のみんなにあれこれ話しかけてご機嫌を取っている。
物腰も柔らかいし、口も立つ。こういう男に一番用心しなさいって、お義姉さま方の言葉を思い出す。
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