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「では皆さまは別室にて、贈り物をどうぞお受け取り下さいませ」
甘やかな微笑みを浮かべる、スビョークラ中佐に着いて行く皆と別れ、わたしと公爵夫人だけが国王さまの部屋へと向かう。
ボルシチーノ帝国の軍人だからと、警戒していみたいなのに。あっという間に和気あいあいと、会話が弾んでしまってる。
ああいうタイプが、一番気を付けなきゃいけないのよ。知らない間に、思わぬ所まで踏み込ん来てたりするから。
みんな大丈夫かしら。小さく溜息をつくと、それに気付いた公爵夫人が苦笑する。
「ベル様、レッドがその服装を命じたのと客人と話す事を禁じた理由。お分かりでして?」
他人の目が無くなったところで、いつものように砕けた話し方をしてくれた。
公私をきっちり分ける方だから、プライベートな時だけベルって呼んでくれるのよ?
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