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「グレース様、それはどういう意味でして?」
公爵夫人の問いに、首を傾げた。
「もしあのお茶会の場で、いつもの格好でお話されていたら……
あの中佐にも、ベル様のお姿を見せる事になっていたし、会話をしない訳にはいかないでしょう?」
「それって」
客人との会話全般禁じたのは、スビョークラ中佐避けのため?彼だけ避けるなんて、不可能だからってことなのかしら。
「本当に独占欲が強くて、我儘な甥だこと。
女慣れしてそうなあの中佐に、貴女の髪の色でさえ見せたくないってことなんでしょう」
呆れたように言いつつも、楽しげにクスクス笑った。
「でもお話しできないと、傲慢で居丈高な印象になってしまいますわ。
相手を見下しているかのようにも、写りますし」
お茶会でのわたしの様子は、はっきりいって感じ悪かったと思うのよ。
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