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「それこそが狙いなのでしょう」
手にした扇子で口元を覆い、スッと金色の瞳を細めた。
「グレース様それはどういう……」
モンバッカー王国派には、塩対応でいいって事?どうして?問いかけようとしたのだけれど。
「入っていーよー」
国王様の執務室に着いてしまったようで、グレース様は話を打ち切ると優雅にお辞儀をして、入室するように促してきた。
ここから先は、一人で入らなきゃいけないの。
「ベルちゃん、お疲れだね。お腹すいたでしょう?」
執務室にあるローテーブル一面に、美味しそうな料理が並べられていた。
「昨夜からきちんとご飯、食べれてないって聞いたからさ。ってウチの息子の溺愛のせいなんだけど」
ゴメンネー、なんて軽く言ってケラケラ笑ってる。この軽そうなノリの人が、我がフォン・デュ王国の現国王さまなのよ。
あ、レッドのパパね。
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