うごめく陰謀③

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「それこそが狙いなのでしょう」 手にした扇子で口元を覆い、スッと金色の瞳を細めた。 「グレース様それはどういう……」 モンバッカー王国派には、塩対応でいいって事?どうして?問いかけようとしたのだけれど。 「入っていーよー」 国王様の執務室に着いてしまったようで、グレース様は話を打ち切ると優雅にお辞儀をして、入室するように促してきた。 ここから先は、一人で入らなきゃいけないの。 「ベルちゃん、お疲れだね。お腹すいたでしょう?」 執務室にあるローテーブル一面に、美味しそうな料理が並べられていた。 「昨夜からきちんとご飯、食べれてないって聞いたからさ。ってウチの息子の溺愛のせいなんだけど」 ゴメンネー、なんて軽く言ってケラケラ笑ってる。この軽そうなノリの人が、我がフォン・デュ王国の現国王さまなのよ。 あ、レッドのパパね。
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