1226人が本棚に入れています
本棚に追加
騒ぎを大きくする性質のカタリーナ王女。彼女を隠れ蓑に、自由に動ける人間、それは。
「ボルシチーノ帝国軍人、グイード・スビョークラ中佐が裏で画策しているかと」
「あ、カタリーナ王女の弟王子って言わないんだ」
ドヤ顔のわたしに、お義父さまが突っ込んだ。あら、忘れていたわその存在。
「確かに影が薄すぎて、暗躍するにはピッタリなキャラ設定ですわよね」
「色々惜しい子だよねぇ」
そういやその王子はどこ行った。
「あ、レッドと国内の視察に行ってたよ。もう帰ってきて、今度はスビョークラくんが視察に向かったけど」
「まぁ、一応公の名目である視察はなさってたのね」
そして視察に出るついでに、中佐が陛下の伝言を伝えると称してわたしを見にきたと。
最初のコメントを投稿しよう!