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料理が冷める、そのひと言で聞きたかった事は吹っ飛んでしまい。
「それは大変ですわ!殿下、早く参りましょう」
問い質す前にうっかり彼の罠にハマってしまったのだった。
彼と手を繋いで食堂まで走って、「何ですか、はしたない!」って教育係に見つかって叱られたりしたけれど。
殿下と顔を見合わせて、
「叱られちゃったね」
なんて言ってはクスクス笑う。
こんな幸せな日常がずっと続くのだと思っていた。
ところがどっこい、これから波乱の毎日が始まるのよ。
だってそうならないと、物語は進まないものなんですって。
でもね、繋いだこの手の温かさがある限り。きっとなんだって乗り越えられるわ。
お腹一杯ご飯を食べるためにも!
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