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「ベル、僕の愛しいローズ・マリーベル。もう離さないよ、マイラズベリーパイ」
「ヤッ。無理。もう無理、壊れちゃう」
朝日の射し込む寝室のベッドの上で彼に組み敷かれながら、夜通し啼き続けて枯れた声で懇願する。
ガラスの靴を履いた貴族の娘が、ど根性でダンスを踊って王子様と結婚したとかいう玉の輿ストーリー。
の、似たような話のその後のお話。
あのね、ガラスの靴って固くて柔軟性も伸縮性も何も無いの。風も通さないから蒸れるし滑るし。
ピンヒールだからいつ折れるかとハラハラドキドキ。
亡くなったママがシンデレラにあやかって、通販で買っちゃったのよねぇ。とある魔法のアイテムと一緒に。
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