第1章

2/3
前へ
/3ページ
次へ
××××年×月×日… フランスのある小さな会社から、銃声が聞こえたとの連絡が警察に通報があった。 警察がすぐに駆けつけ、閉じられていた会社のドアを破ると、そこには信じられない光景が広がっていた。 恐らく、会社の社員であろう人達が銃により射殺されていた。 床や壁にまで血が迸り、無惨な姿で死亡していた。 死亡からそれ程経っておらず、死体にはほんの少し温もりが感じられ、血痕も乾いていないものもあった。 警察は生存者が居ないと薄々感じていたが、生存者が残っていまいか確認するため、社内の奥へと進むと、一つだけ鍵のかかった部屋があった。 すぐに鍵を見つけ、部屋の中を確認した。そこは普通の部屋でどこも変わったことがないと思われた。 だが、一人の警官が真ん中に敷かれた絨毯の端めが捲れていたため、何となく上に置かれた家具をどけ、絨毯を捲ってみた。 すると、そこには大人一人入れるかぐらいの地下室へ続く扉があった。 扉には文字が書いており 『後悔せよ…己の無力さをこれからも味わうこととなる。そして、我々の計画は止められない。』 と書かれていた。その後、その扉の奥から次々と行方不明となった子供達の遺体が発見された。 死亡からかなり経っており、かなり腐敗が進み、ひどい死臭だったという。 地下への扉は固く閉じられており、地上にまで臭いが漏れてはいなかった。フランスで行方不明となった一部の子供達が、まるで荷物かのように無造作に積まれていた。
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加