第1章

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あそこに着けば僕は出られる。 モゾモゾとした空間にいる僕は辺りを見渡す。そこで僕は確信する。 「ここは食道だ」 著しく動く、食道から僕はある所に行く。次は───「胃袋?」 一段落した僕は、そこで自分が何者なのか?を考えた。しかし、答えが出ない。そうこうしてるウチに辺りからわき水がわいてきた。 うわあ。 ちょうど、この辺りは蒸し蒸しとするし、水があるからと顔を近づけた。 クサッ! それは激臭。ゲボ吐きそう。 僕は逃げるように壁面に追い込まれた。激臭と水は僕を今や今やと追い込もうとしている。これは除菌スプレーでは到底落とせない不始末さ。 自分が何者かわからないまま死ねない。 ポチャッ。僕は激臭の水に浸かった。 もうだめ。 そうして、僕は訳もわからず身体が水に覆われたのだ。目を閉じた。 数分後。 「はあー。スッキリしたー!」 僕はウンコだったのだと知った。
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