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お店の前に立ってドキドキ。
ずっとお世話になりたくないと思っていた。
でも、とうとう僕は……。
最近、黒板が見えにくくなり。
とうとう眼鏡を作ることになった。
……眼鏡なんでダサっ。
「眼鏡男子、モテるよ」
姉のその一言で現金な僕は、
眼鏡屋へと足を運んだというわけ。
店内にはいろいろな眼鏡が並んでいる。
プラスチック。
メタル。
フレームレス。
試しに手近にあった眼鏡を掛けてみた。
「……似合わない」
鏡の中の自分に吹き出しそうになりながら
いくつか掛けてみる。
「……あ」
その眼鏡は上半分にしかフレームがなく、
形は大人っぽい。
けど、
紺の透明プラスチック製だから、
そこまで背伸び感がなく。
「……これだ」
その眼鏡を手にうきうきと受付をすませ、
検眼を経て待つこと30分。
僕の手には眼鏡。
いや、この眼鏡で僕はダメだな。
さようなら僕、こんにちは俺。
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