第2章

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あれから1時間… 「…んっ」 福井が、目を覚まし初め、寝返りをうつ。 「福井?」 俺は、呼びかけてみる。 ゆっくりと、瞼が開く。 「…えっ?立野さん?あたしの…家。」 ぼんやりと混乱している福井に、 「大丈夫か?」 「えっ!!やだ、どーして?」 完全に目を覚ました福井は、驚きを隠せない様子で、飛び起きる。 俺は台所へ行き、水をコップに入れ、福井に差し出す。 「…飲め。」 訳が分からない様子だけど、福井は素直に受け取る。 福井は、半分ほど水を飲み、 「…立野さんが、送ってくれたんですか?」 「…あぁ、寝てしまってたからな。」 「すみません!立野さんに、こんなこと… もう、大丈夫…です… 誤解…されます…」 「…誰に?」 「…その…」 言葉に詰まる福井に、俺は…言葉を付け足す。 「…好きな人…か?」
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