Prolog.

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「神様、お願いを叶えてください」 信仰心があるとかないとか関係なしにお供え物をして人間は神の依代となるものに手を合わせて願いを言う。 神には役割が様々で、人間の欲望を一番叶えてくれる神の元に言って願いをするのが一般だと聞く。 『どーも、こんにちは神様です。 貴方のお願い無償で叶えますよ、あ。お供え物とその後の運は貰いますね?ただって怖いですよねー。 ささ、貴方のお願い聞かせてください?こっそりと代償はいただきますが、なんでも叶えて差し上げますよ?』 神の声は神が聞けるようにしてあげないと聞くことが出来ません。 それをいい事に大半の神様は願いを言う人間に暴言を吐きながら寝転がっている奴が大半です。 ただ、神様は人に願われないと神である存在意義が覆ってしまうので、強制されていなくても嫌々願いを叶えなくてはいけません。 暴言を聞こえないように吐くのはそのストレス解消の捌け口のようなものなのでしょう。 他の神がそんなことで困り、苦しんでいるというのに、それをいとも簡単に放棄したのが、辺境の地にいるこの私です。 別に神様の存在意義なんて私は知りませんし、叶えなくても死ぬわけではありません。 ただただ、自分の神としての価値が下がっていくばかりと言うだけなんです。 そんなのを気にしているほど神様出来ていないので、名だけの神様ですが今日も元気に神様やっています。
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