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「なんであんなことしてたんだ」
階段の踊り場まで僕を連れてきて高井は言った。
まわりに聞こえないように小声ではあるものの、詰問する彼の剣幕に怖じ気づいた僕は、
「まあ、その……」
と言ったきり、何も言えなくなった。
「ドアの下の隙間からカメラ向けようとしてたよな。俺はちゃんと見てたんだ」
改めて言われると、自分のやっていた行為が、酷く卑劣なものに思える。
「悪戯にしては度が過ぎる」
と高井は言った。
たしかに僕の行為は行き過ぎていたかもしれない。
何せ僕は、女子トイレを盗撮しようとしていたのだから。
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