辛い日々の始まり

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「じゃあ 仕方無いだろうな 痴漢されたのか……… でも だからって伊月と一緒に帰らなければ ならない理由にはならないだろ? 痴漢なんて偶々だろ? そんな物 気にするな 気にするな」 と言って光希の背中をバンバン叩いた 俺はそのあっけらかんとした 今枝さんの反応に唖然としながらも 内心嬉しかった この人は本当に 俺の望んだ反応ばかりしてくれる 俺がこうして欲しいと 思っている通りに行動してくれる 暫く黙って肩を叩かれていた 光希だったがそこまで言われれば 何も言い返せないのか 黙り込んでしまっていた が 今枝さんには わからないように 俺を睨んできた …………マズイ 「…………そこまで言うんでしたら…… 邪魔物はさっさと退散しますよ どうぞ お2人で仲良くしてください ただ 少しの間 伊月をお借りしていいですか? 家族が心配するといけないので 今から家族に今日遅くなると 伊月に電話させます」 「それもそうだな 悪いな 大石君」 「………光希って呼んでくださいよぉ さっきは伊月って 呼んでたじゃないですかぁ 何で伊月だけ名前で呼ぶんですかぁ?」
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