愛跡

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暗闇の中でポツリと泣くのは やっぱり君だった 一人で踏ん張って 笑っていたけど 心は泣いてた 泣いた涙の数は 数えきれないね? そんなに綺麗な顔で泣かないで 僕は手を握った でもね 泣いてたのは 君じゃなかった いつも見慣れた顔… つまり、僕だった 泣きたい気持ちを抑えて 僕は必死に呼んだ 呼ぶ名前すら思い出せないけど 愛していた君を思って 泣いた ごめんなさい 僕は… 僕は… 何も言えなかった 声とも言えない響きだけが 妙に離れなかった 愛していたの アナタ ずっと好きなの なのに、君の向ける笑顔は 誰でもないアイツへ 僕も笑った ケド…やっぱり泣いてた 誰も来てくれない この場所で 愛してた痕を 握り締めて
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