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「にーすすむ♪いっかいやすみー♪」
なんだ双六か?
双六ってのもコマにしてみりゃ一種の冒険だわな。サイコロが握る運命、それは自ら振る事は出来ない。
ゴールまでは長く険しい方が盛り上がる。一回休み、振出しへ戻る、落とし穴……良くない事ばかりだ!
まぁオレはガキの手に握られてる、ただの油性ペンなんだが。
「さいころー、ろく!」
いて、いていていていていでっ!
このガキ六回テーブルにオレを打ち付けやがった!
「つぎ!」
それは双六なのか!?
それよりキャップが外れそうなんだが。太い方の。
「さいころ……あっ」
転がったサイコロは暗い棚の下で、まさかの一回休み。
「まま、おやつー♪」
ふぬぉ!?
このガキ、オレも投げやがった!
そしてオレもサイコロと共に一回休み……。
しかしオレの双六冒険は、いったいどんなもんだったんだろうなぁ……はっ、まさか。
ここから始まるのか?
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