第1章 マリア

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大河内春樹はどうかしていた。 昨夜、 杉下右京に言われて、 ホテルジェルモンドのロビーにいる、 河北マリアという女性に会う事になっていた。 河北マリアは、 髪の毛をシュシュでまとめていて(そのシュシュがラメだらけでやけに目立つのが気になったが)、 アナスイの黒と紫の服を着ていた。 バッグはシャネルの小さなポシェットだった。 マリアはいきなり 「大河内春樹さん!?私、 河北マリア。 杉下さんの紹介で、 あなたのまわりの世話をすることのになったの。 早い話がメイドよ。 メイド。 好きに使って」 と言ってきた。 マリアには迫力があった。
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