第1章

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僕に遺伝子について興味を持たせたのはジャンクDNAだっよね。DNA中に意味のある部分が3%とするならば、ジャンクDNAは全体の97%ということになり、この部分は遺伝子が書かれていないことになる。 実に興味をそそる97%にテンションが上がったよね。その時、僕は何を思った?いつの日か解明してやる…。教授の話を聞きながら心密かに想像をめぐらせただろ? !! …確かに…誰にも言ってない…そんな大それたこと人に言えない。僕が思っただけ。第三者にそれを知る術はない。僕自身のみ知り得ること。 僕に懐いていた隣の家で飼ってたシベリアンハスキーのデュークが死んだ時、そんなに悲しくなかったのに悲しい振りをしたよね。確かにちょっと寂しいけどそんなに執着があるわけでもないし、寿命だし、仕方ないと思いながら。周りに心優しい少年と勘違いさせたとんだ偽善者だ。だろ? !! やっぱり…このメールの送り主は僕なのか。いくつも、あの時、あそこの場所で、何を思ったか、綴ってあった…。 なるほど。わかったよ。13年後の僕。 どうして23才の誕生日に生涯を閉じろと言うのか、その理由を教えてくれよ。
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