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それからというもの、お酒は私の人生から姿を消した…
周りが喉を鳴らして飲むのが羨ましくて、飲めない分食べてやる~といつも意気込んで飲み会に参加する。
「花音。お疲れ様」
声の方に身体を向けると課長が隣に移ってきていた。
「お疲れ様です。何飲まれます?」
メニューを渡すと、首を振りながら頭をポンポンと
した。
「今日は花音の慰労会みたいなもんなんだから、気を使うなよ!ここんとこ研修の準備で遅くまで残ってただろ!」
「いえ。大丈夫です…」
「大丈夫じゃねーだろ」
薄い色素の髪を掻き上げながら、こちらを覗きこむ。
ちっ、ちかい。この人は自分の容姿を全く分かってない。こんな綺麗な顔で覗かれたら顔が赤くなっちゃうよ…
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