4th Choice..

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部屋から無事ホールに戻ってこれたのは、俺たち2人を含めて9名。 結局、あの2部屋以外、爆発する部屋はなかったようだ。 4番と9番。 死と苦。 蓋を開ければ、単なるゲン担ぎ。 仕掛けた人間の趣味嗜好、悪ふざけ、遊び。 頭にくる。 ホールは、また地下へと下がり、新たな扉が現れる。 扉の先にはまた悪趣味なゲーム。 クリアする毎にさらに地下へ。 闘技場でトラとの対決。 爆弾からのびた赤と青の銅線。 狂犬病の犬を放たれた迷路からの脱出。 奇跡的に俺たちは、全員、無事にクリアする事ができた。 だが、思い返せばこれも仕組まれたこと。 あるフロアでのゲーム。 『勇者のみなさん。今回のゲームでは2チームに分かれてもらいます』 目的は芽生えた仲間意識を切り裂くこと。 『各チームはそれぞれ、この二つの扉から入場してください。中はつながっています』 人生を楽しむ宴。よく言ったもんだ。 『ルールは簡単。相手のチームの半数を殺したほうが勝ち。負けても生き残ればクリアです』 つまり、裏切って仲間を殺してもクリアはできる。 むしろ、手っ取り早い。 『制限時間は1時間。時間切れはもちろん失格』 楽しんでいるのは、きっと俺たちをどこから見ている傍観者。 これは、俺たちの人生を見て楽しむ宴、なのだろう。 『それでは、スタート!』 できるかよ…。 扉をくぐったものの、チームは沈黙。 俺に、サユリさん、不良ジャージに、迷彩マッチョ。 まずは隠れて過ごし、相手チームの自滅を願う。
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