15歳の私へ

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マンネリ化していた日常に、こんなワクワクしたことはないだろう。 もし迷惑メールだとしても、まぁそれはそれでよしとしよう。 『飯垣 まいさんへ』 『まだ私は15歳でしょうか、15歳と言うことは高校生でしょうか。 驚かないで、聞いてください。このメールは5年後の私が書いたものです。 5年後の日本は今とあまり変わらず、平和です。強いて言うなら、デジタル化が少し進んだくらいでしょうか。 私は恋人がいます。二歳年上です。とても優しいです。 20歳になった私は、大学へ行き、絵の勉強をしていました。 けれど、もうできないみたいです。 私はもうすぐ死ぬようです。難病にかかったようです。 私はもっと家族といたかった。恋人といたかった。親に何も恩返しをできてない。友達とも旅行に行く約束をした。まだまだ、やりたいことがたくさんあるのに。 私は気づくのが遅すぎたのです。私は親に反抗してばかりでした。あしらってばかりでした。それが私の為だとも気づかずに。 後悔ばかりです。もっとあぁしておけばよかったと。 だからこそ、今の生きている私に、私がやりたかったことをしてほしいのです。 まず、親孝行をしてください。恋人にわがままばかり言ってばかりでした。相手の話をもっと聞いてあげてください。友達ともっと遊ぶ約束をしてください。大学へ行けたのだから、もっと真面目に勉強してください。 できるなら、病院にこまめに言ってください。 もっと、自分に素直になって、意地ばかり張らないでください。これが、死んでしまう私からのお願いです。』
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