1通のメール

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鬱陶しい、携帯の音。 僕の心を苛立たせて、そして絶望の底へと叩き落とす。 嫌いだ。 この世界も、何もかも。 消えろ、消えてしまえばいい。 布団の中から手を伸ばし、机の上に置かれていた携帯を手に取る。 長い、長い着信。 振動しながら表示される、電話の相手。 キヨマサ……。 名前を見るだけで、今日という日が嫌になる。 プツンと着信が消え、今度は代わりにメールが届いた。 キヨマサからの、イヤガラセ。 件名に書かれたそれが、さらにどん底まで突き落とす。 『学校来ないと、殺すよ?』 僕は、朝日向(あさひな)マモル。 高校1年の秋の今、酷いイジメにあっていた。
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