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彼女がここの屋敷に来てから一ヶ月が過ぎた。
真面目が災難したのか、体調を崩して寝込んだらしいと他の使用人から耳にした。
先日、あれほど無茶をするなと注意を促したばかり…
なのに、体調を崩して寝込んだと聞いて心配で居ても立ってもいられない。
使用人専用の部屋にノックも忘れて、中に入れば顔を赤らめて苦しそうに息をしている彼女がベッドに横になっていた。
「大丈夫か…?」
大丈夫そうじゃないのは分かってるけど、ちょっとした気遣いのつもりで尋ねた。
喋るのも辛いのか、弱々しく頷く。
そんな彼女を見て俺は胸がキュッと締め付けられた気がした。
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