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そこまで俺が言えば、母親はしばらく黙り込んで俯いていた。
どちらを選ぶか悩んでいるのかもしれない…。
表情が曇っていて重たいように見える。
「これは、二人にとってもいい話だとは思いますけどね」
「…霧生さんは何故、あの子を買う気に…」
「彼女に好意があるからです」
「あなたが未遥を幸せにしてくれるのなら、その話を呑みます」
母親は真剣な眼差しで俺を見る。
「もちろん…。では、承諾したと言う事で。一週間後、娘さんをもらいに伺いますのでお母さんからも話をしてください」
「…わかりました」
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