メイドの恋事情

4/9
404人が本棚に入れています
本棚に追加
/45ページ
『そう、見えるのでしたら良かったです』 『大変だろうと思うけど頑張りなさい』 ニコリとした優しい笑みを向けて高月様はそう言うとまた違う場所へ向かって行った。 その後ろ姿を私は静かに見つめていた。 それから、屋敷で働くこと一ヶ月…仕事に慣れてきた私は中庭の仕事も任されていた。 ガーデニングは嫌いじゃなかったから花を育てるのも楽しみだった。 太陽の日差しが強い日、私は中庭の仕事に集中しすぎて頭がフラフラしていた。 その日はかなり暑く、高温だった。 『仕事に熱心なのは良い事だけど無理はしたらいけないよ』 気がつけば、側に高月様が立っていて私に冷えたスポーツドリンクを差し出していた。 いけない、水分補給すること忘れてた。
/45ページ

最初のコメントを投稿しよう!