第2章

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「決まりね。じゃあ、お泊まりの準備してきてね」 式峰は、ルンルンで自分の部屋に戻る 「おい、人の話聞いて…ちょ、おい待て帰るな………はぁー、やれやれだぜ」 話を聞かずに帰った式峰にため息をつき、俺は仕方なく着替えを用意する……あれ、そういやこの状態のまま服脱げるのか? ベルト外したら変身解けるのが約束だよな……ってことは、腰に巻いているリボンほどいたら変身解けたりするんじゃ…… 俺は恐る恐る腰のリボンをほどく………だが、変身は解けない。 「流石ダズ。リボンを外しても変身が解けないとは……安定のダズクオリティだ」 しかも服も脱げるのか。よかったよかった。これで困らないな。パジャマと、パンツと、歯ブラシと…… っていうか、服脱げるならいつまでもこんな格好してなくていいじゃん。 俺は子供服に着替え、ヒーローの服と泊まりセットを鞄にしまい部屋の電気を消し、鍵を締めて式峰の部屋に向かう。 子供用といっても女の子用じゃなく、普通に男物の服だ。ダズが趣味で選んだ幼女服はすべてダズに突き返して、時間があるときに自分で買ってきた。 「いらっしゃい、しぐれちゃ……可愛い!変身してなくても可愛さは変わらない!」 私服姿の俺を変身してない状態だと思ったのか、抱きついてくる式峰 「いきなりはよせ…」 びっくりして心臓に悪い 「あ、ごめんね…とりあえず上がって上がって」 ダイニングキッチンを通りすぎ、式峰の部屋に通される。ベッド、テレビ、本棚、机、パソコン。女子高生にしては少し殺風景だな……いや、あまりじろじろ見るのは失礼か。 俺は部屋の中央にあるテーブルの前に座って、本棚を眺める 一番手にとりやすいところに参考書と教科書。他の段はマンガや小説……ダズに言ったように、アニメとか好きなんだな
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