第2章

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「ごめんね……ちょっと巻き込んじゃって」 「いや、元はと言えば原因は俺だから」 救急車とパトカーにより、病院へ搬送されるビターホワイトマスクの姿を背に式峰と話す 彼の息子が無事だといいんだが…… 「けど……なんだかあれね………温泉って気分じゃなくなったわ……それに、今日は暑いし、シャワーで水でもいいかな」 少し疲れた表情でそう言う式峰 ぃよし! 俺は内心でガッツポーズをして喜ぶ 「そうだな……帰るか。」 「そうね。明日大家さんに話して業者を呼んでもらいましょ」 ◇◆◇◆ 「……ここは……」 ビターホワイトマスク、本名、道明寺幹人(どうみょうじ みきと)は病室で目が覚める 「なぜ……ここに……」 はっ!俺は……俺の息子は一体! 「………目が覚めたようだな」 刑事が2人、医者と病室に入ってくる 「……先生……俺は…俺のは……」 「全玉……摘出です」 医者のその言葉を聞いたとたん。俺の中にある何かが砕け、消えるような感覚が襲う [その何かとはつまり、金の玉である!] 「…………やめろ、ナレーション」 ◇◆◇◆ ふぅー、一時はどうなることかと思ったけど、とりあえず女湯に入る心配はなかった。 俺は自分の部屋でシャワーを浴びて、式峰の部屋に戻る。泊まる気はなかったのだが、先の一件で俺が狙われている事が確定したので式峰が頑として意見を曲げないので、仕方なく此方が折れることになった。 涼しいな。梅雨で蒸し暑い時期だし水でも丁度いいくらいだぜ 「上がるぞ インターホンを鳴らし、ドアを開けて部屋に上がる 「おかえりー、しぐれちゃん。寂しかったよー」 「流石にその流れは読めたわ」 抱きついてくる式峰を、軽く避ける 「もぅ、ツンデレなんだからっ」 「いや、ツンもデレないだろ」
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