38人が本棚に入れています
本棚に追加
◇◆◇◆
『我が名は怪人エビーノオー!エビフライで残された尻尾から生まれた怪人!エビフライの尻尾を残す奴は皆殺しだ!フハハハハハ!』
あちこち破壊された街のなか大声で名乗りをあげるエビフライの怪人。
頭はエビ、胴体はエビフライで、赤い甲殻で覆われた手足が付いており、両手にはハサミがついている
エビフライの怪人は、高らかに笑いながら更に街を破壊する
「ちょっとまった!」
そこに、バイクで颯爽と現れる俺
『何奴!』
「夜空に輝く三日月!ヒーロー、クレセントムーン参上!…………っっ」
バイクを停め、勢いの余りダズに教えられた台詞を言ってしまい。恥ずかしくなる
『こら!無免許でバイクにのっちゃダメだぞ!』
怪人は右手を俺に突き付け、怒って注意する
まったく、その通りで!!
「め、免許なら持ってる」
『嘘をつくんじゃない。子供は免許とれないんだぞ』
「ええい、うるさいうるさい!俺のことはいいから、これ以上破壊するのはやめろ!」
俺は人差し指をビシッと怪人に突き付ける
『これは当然の報いだ。エビフライの尻尾を食べない人間に対する復讐だ!お前も尻尾なんて食べずに捨てるんだろ!』
「食べるぞ。おいしいもん!」
俺は指を突き付けたままそう言う
『そうか……よし、お前は見逃してやろう』
怪人はそう言うと、俺に背を向けて歩いていく
「いや、どこへ行く」
『エビフライの尻尾を食べない人間を皆殺しにするのだ』
「そうはさせないぞ。確かに尻尾を残すのは勿体ないが……人を殺させたりはさせない」
俺はすぐに戦えるように構えながらそう言う
最初のコメントを投稿しよう!