泡助さん同窓会へ行く

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なんだろう、 この下らない顔文字は。 しかも長い空白のあとに「from:61歳のあなた」記されている。まさかこれは"お前は60になるまで友達ができない"という煽りなのだろうか。 だとしたらそいつの眼球に潜むレンズをこの携帯の画面のようにしなければならないだろう。 「お、おい。泡助どうしたんだ?」 両肘を机につき考え事をしていた中江が私の様子に気がつき肩を揺さぶる。 「悪い。帰ってやらなければならないことができた。」 「ん、わかった。俺も調子よくないから帰るついでに送るよ。」 中江、お前はやっぱりくそだ。 お前がいいやつ過ぎて眼球のレンズなんて下らなすぎて消えてしまいたくなる。 むしろお前みたいな友人がいたと知らない60歳推進やろうに写真ごと紹介してやりたい。 私はあとで彼の写真を送ると心に決め、二人仲良く出口へ向かった
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