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でも――
今回も私が抱く細やかな希望は叶えられそうにない。
『ニークッ! 俺の獲物だっ! 手ぇ出すんじゃねーぞっ!』
『冗談だろ。この★2の獲物のどこに"コロガミ"って書いてあんだよっ!』
モニターを通した視界には、赤い点滅に二つの青い点滅が左右から接近していた。二人共、職業★5の近接型兵士。間違っても負けることはないだろう。
今回も駄目か。
諦めた私が両手についた小石を払い立ち上がると、状況が一変した。
右目を覆うモニターが警報音を鳴らし始めたんだ。
「おい、テメェ……」
スコープを覗いたままREXXXが呟く。この男から放たれた殺気の理由がすぐに理解できた。警報音は★5以上の力を持った者に反応するからだ。
私は裸眼で闇夜を見やった。
ありえない。
捕捉対象のオーラが爆発的に上昇。と、同時に闇夜に浮かぶ二つのペールブルーの光が尾を引きながら対象へ向かう。
殺神とニークが同時にスキルを発動したんだ。
そして、二本の青い線が交わる点――捕捉対象が放つクリムゾンに強く光る点が一瞬だけ膨張した直後、吸い込まれるようにして青い光が消えていった。
「テメェ、俺達を騙したなっ!」
「ち、違いますっ! 本当にレア度★2です。信じて下さいっ!」
「あいつらが同時にやられたんだぞっ! ★2なわけねーだろっ!」
そう叫びながら、ありたっけのオーラをREXXXは砲身へと注いだ。
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