0人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ
私の手に握られているスマートフォンの画面にはそんな文字が並んでいた。
横断歩道の前で信号が青に変わるのを待ってるところで、いつも通りポケットからスマートフォンを取り出したら着信を知らせるランプが点滅していた。
何だろうと思いながらボタンを押して画面をつけると珍しいことにメールが来ていたのだ。
スマートフォンに替えてからメール機能なんて使わなくなっていたから少し驚きだった。だってLINEという便利なアプリが普及してきてからメールなんて……ね
私はまぁ、宣伝とか広告だろういうものすごく軽い気持ちでメールを開いた。
そうしたらこのメールである。
送り主は私。宛先も私。
件名には過去の私へとかいう不気味さ漂う文字列。
何より不気味なのは送られてきた年月
20○×年?
今から一年後だよ?これはバグなのかな?
それとも手のこみすぎたイタズラなのかな?
多くのクエスチョンマークが私の頭の上に浮かぶ。
『大丈夫。私は生きてる』
本文にはその一言だけ
意味が分からない。当たり前じゃん私は生きてるよ。生きてなかったらメールなんか送れないし、今ここで立ってることもないでしょう。
ただの迷惑メールだよね。
私は呆れ混じりのため息をついてスマートフォンをポケットへしまおうとしたその刹那、私の聴覚を黒板を引っ掻くような耳障りな甲高い音と、ホラー映画でよく聞く女の人の悲鳴が支配した。
最初のコメントを投稿しよう!