ディダムの子×3

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´  キーコは、ディダムの子を手のひらに乗せて訊きました。 「お前はディダムの子なのか? 名前は? お母さんは? 兄弟は? あたしの名前は? 好きな歌手は?」  ディダムの子は眼を大きく開くと、コクコクと頷いて応え出しました。 「僕らはディダムとキュリオシティを親とする三つ子の三兄弟だよ。 名前は順にね、安(やす)、信(のぶ)、尚(なお)って言うんだよ。 ちなみに名付け親はディダムで、僕は長男の安で~~す。 好きな歌手は、嵐の松本潤様だよ、キーコお姉さん」  キーコは眼をぱちくりして驚きました。 「ま、松本潤……それは二十一世紀のアイドル歌手じゃない」 「それはね、僕達のお母さん、キュリオシティが記憶回路に大まかな情報を残して置いてくれたんだ、キーコお姉さん」 「お姉さんって……ウフ……そうだったのぉ。 さすがキュリオシティ! そつがないわね。 キュリオシティは全くの機械だったけど、お前……君達はどうなっているのかな?」 「僕達も構造は機械たけど、機械に神経が繋がっているんだ」 「神経が……」 「うん。だからね、痛いとかこそばゆいとかの感情が有るんだよ」 「じゃぁ笑えるのかい?」 「もちろん!  大声で笑って大声で泣いて、人間と変わらないよ」 「ふぅ~~ん ディダムは何にでも変身出来るけど、君達は?」 ´
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