2人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
栗原 蒼〈クリハラ ソウ〉は、大学3年生。
そして生まれてこの方、女の子に不自由した事がなかった。
顔が良いと言うのは得だ。何にもしなくても女が寄ってくるし、向こうから「抱いて」とお願いされ、適当に応えてきた。
蒼もそんな自分に自信があったし、「俺が落とせない女はいない」とゲーム感覚でモノにもしてきた。
だけど最近蒼はモテすぎで困っている事があった。
……とうとう、男にもモテてしまという事。
広い構内で、人の目があまり気にならない場所にある大きな木の下で、2人は並んで座っていた。
「蒼!今日は蒼が好きな炊き込みご飯だぜ!」
「あ……あぁ……」
毎日蒼にお弁当を持ってきてくれる水瀬 壱太〈 ミナセ イッタ〉。少し体格のいいスポーツマンって感じだが、その料理の腕前は女子顔負けで、美味くて蒼は壱太の弁当を断れずにいた。
「美味いか?」
ニッと白い歯を見せてとてもいい笑顔を見せて笑いかける壱太。それに複雑な顔を浮かべながらも蒼は返事をした。
最初のコメントを投稿しよう!