嫉妬

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「来て」 有無を言わさず歩き出したまっすーの腕を見つめながら、楽屋に入り乱暴に自分と俺の分のショルダーバッグを掴む 「××市△ホテルまで」 タクシーに乗っている間も重苦しい沈黙が続いていた 「神崎さんっ!」 あ~、ほんっとにイライラする 俺の手越に気安く触るな。まぁ手越が頼んだんだから軽い牽制だけにしとくけど 「手越、今日の夜空いてる?」 いつもなら、すんなり頷くはずが視線を俺から美術スタッフへと切り替えた それから歯切れ悪く用があると断られた イライラするんだって。 悟られないように、そう。とだけ答える 翌日もずっと、挨拶から神崎の元へ走っていきニコニコ会話を楽しんでる 「ちっ」 「おーい増田さーん」 「舌打ちでてますよー」 息ぴったりに突っ込んできのは、シンメカップルである2人だった 「確かに手越、やたら懐いてるよね」 小山がポツリと呟いた 「素直になれば?」 シゲに言われるとどうも弱る俺は何か言葉を紡ぐこともなく今も会話を弾ませている2人を見た 好きだとか、愛してるだとか。手越にはきっと簡単に言えるワードなんだろう。 少なくとも俺は…… 素直になったら本心を見せたらきっと迫られることに弱い手越は逃げてしまう 黒増田なんて言われてるけど、知らないだろ? 俺の本心 2人を乗せた車はホテルについていた
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