第四章 色々ヤバい奴が来た

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 どこに行くかを訊いてみたところ、案の定定番のマックでした。 「明音ちゃんって、身体が弱いのにこういうの食べても平気なの?」  マックに着いてオーダーを待っている時、涼葉がそう訊いてきた。 「本当はあまり良くないけど、時々なら平気なの。ちょっと不安ではあるけど・・・・・・」 「そうなんだ。でも、時々なら一緒に来れるんだよね?なら一月か二月に一回はこうやって一緒に来ようよ」 「あ、時々しか来れないのはあくまでこういうファストフード店だけで、普通のファミレスとかは平気だよ。オーガニック使用の方が好ましいけど」  ファストフード店は油を多く使っているから、あまり身体には良くないことは前々から知っている。身体が弱くなっている今は特にだ。  それに対しファミレスやオーガニック使用のレストランはサラダ油などあまり身体に害が無い物を使っているので、それに関してはいつでも行っても良い。お財布的なアレがあるから頻繁にはいけないけど。 「オーガニックかぁ~。あれって確か無農薬って意味だよね?それをよく食べているからそんなにスタイルが良いのかな?」 「それはあまり関係ないと思うけど、まあ健康にはいいわね」  会話をしていると出番が回って来たので、適当にハンバーガーセットのSを選んでから二分ほど待って、受け取ってから適当に空いている席に着いた。  平日だからなのか、人があまり居ない。騒がしくなくていいけど。  それと、やっぱりこのメンバーと居ると意外と落ち着く。若干騒がしい奴も居るけど、五月蠅過ぎない程度だからいい。 「こうしていると、何だか昔から一緒に居るみたいだね」  注文した食べ物を食べていると、不意に天音がそう呟く。彼女がそう思うのも頷ける。  まだ出会って二週間弱なのに、もうかなりの親近感が出来ている。和希に至っては中学から知っているけど、それは口が裂けても言えないことだ。 「確かに!特に明音ちゃんと佐々木君とか幼馴染っぽいかも!」 「ちょ、変なこと言わないでよつぐみ!恥ずかしいじゃない!」 「私は兄妹に見える」 「涼葉まで!?」 「だって入学当初からずっと一緒に行動してるし、最初から名前呼びだったし」  それだけで兄妹や幼馴染みたいと考えるのは行き過ぎだと思う。この学園の再試験受けた後に寄った喫茶店に入った時も、恋人って間違われたし。
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