デジタル時計

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「てんめえ、このアマ!何しやがる!」 父親が私に右の拳をあげ、殴りかかってきた。 すかさず、私はその拳を受け止め、右手をねじり上げた。 そして男のコートのポケットから、ナイフを取り出した。 「あら、嬉しい。アマだなんて。つい1ヶ月前にアマになったのよ。私。でも、お客様?危険物のお持込はお断りしますぅ。」 そう言うと、ナイフを床に投げ捨て、遠くに蹴り飛ばした。 ハイヒールのかかとで男のつま先を目いっぱい踏みつけ捻り上げた右手をちょいともう一捻りすると、男はぐるりと一回転し、背中から床に落ちた。 「そして、合気道五段。由紀(よしのり)は元の名前。今は由紀(ゆき)って呼んでね♪」 テーブルの上の女の子のデジタル時計は2時02分を指していた。
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