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----- 2015/11/08 --------------------
「さぁ!今年も始まりました"裸コロシアム"!」
マッスルシティの住民。彼らには特異な慣習があった。
年に一度、筋肉オーラで互いの精神を削り合い、誰が一番の「裸」を持つ者なのかを決定する。
そこにはただただ純粋な生き物としての存在を賭けた、戦いがあった。
「第一試合はこの二人だ!その胸筋で破った洋服は数えきれず!ドレスブレイカー!エドワード!」
「そして!垂直跳びで地面が陥没、人間クレーター!ジャイムス!」
青空と強い日差しの下、大歓声の観客が見守る円形闘技場で、男たちは向き合い、戦いのための呼吸を整えている。
全裸で。
----- 2015/11/09 --------------------
「パパー!これ見てー!」
そういって息子が私に見せてきたのは、小瓶に入った液体だった。
公園で出会った老人がくれたのだという。
淡い青の上品な瓶は香水を思わせるものだった。
「パパー!これ見てー!」
翌日、息子が私に見せてきたのは、薄黄色に輝く稲だった。
公園で先日の老人とまた会ったらしく、曰く稲に昨日の液体をかけると夢が叶うらしい。
「パパー!これ見てー!」
稲に液体をかけてみたところ、生き物の死骸のようになったらしい。
見ると稲が青黒く変色しており、何かの生き物の死骸のようだ。
これが夢を叶えてくれるのだろうか。
「パパー!これ見てー!」
そこにパパはいなかった。
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