憂等生の私のこと

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もうすぐ学校が終わる時間だ。 これで、私の悪いことが終わる。 だんだん、ちょっとホッとした気分になっていく。 ただね、お休みって言うのがこんなにも 安心できるなんて知っちゃってよかったのかな。 先生、心配してるかな。 他の子は、私がお休みしたことを噂にしてたのかな。 ……こわいな。 そうだ、つらいなら。 つらいなら、 またお休みしちゃえばいいのかも。 けれど、その次は もっともっとつらくなるよね? なら、その次も お休みしちゃえばいいのかも。 でも、その次の次は? 駄目。 お休みは今日で終わらないと。 ――低い振動音がして、ベッドが震えた。 携帯を見るとやっぱり光っていた。 新着メール1件。 あ、きっときっと、私からだ。 そう思ってメールを確認した。 そこには一言だけ。 本当に一言だけ。
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