憂等生の私のこと

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時間を見たら、 結構前に送られてきたメールだった。 だから、きっとこれは ハルカワ アスコからのメールだ。 とってもまっすぐな言葉が突き刺さってくる。 「大好き」 それは、花の事を言っているのは知っている。 けれど、 私は、誰かのためになることを、していた。 そうやってこのメールには確かに、確かに書いてあるんだ。 私は嫌われて当然だと思っていたから、 すごく、良く分からない衝撃を受けている。 私に「ありがとう」を伝えたいと言ってくれる人がいる。 私と対等にお話ししたいと思ってくれている人がいる。 私と友達になってくれ……ううん、それはおこがましいのかも。 それでも 私に会いたいって思ってくれている人が、 確かに、確かに、いて。 それは、私がほんの少しでも、自分に楽しみを、と 思って花瓶にさした花がきっかけだから。 今、こんなに幸せでいいのかな、って思っている。 ああ、さっきまでハルカワ アスコと呼んでいてごめんなさい。 私は、他の人にみんな嫌われていると思っていたから。 ちゃんと、ちゃんと会って、謝りたい。 それで、図々しいことだけれども。 嫌われ者でしかないと思っていた私に ごくありふれた会話を教えてください。
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