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むかしむかし、とある国に、なんでもほしがる王さまがいました。
東に美しい宝石があればほしいと思い、西にすばらしい絵があればほしいと思いました。
そうして王さまはほしいと思ったら、力づくで奪ってでもほしいものを手に入れていました。
たくさんのお金も、たくさんの宝石も、たくさんの美術品も、たくさんの土地も、おいしい食べ物も、なんでも。
ほしいと思ったら、となりの国もとおくの国も関係ありません。
王さまの国はとっても強かったので、力任せになんでも手に入れることができました。
けれど、どんなにお金を手に入れても、どんなに宝石を手に入れても、どんなにすばらしい美術品を手に入れても、どんなにたくさんの土地を手に入れても、どんなにおいしい食べ物を手に入れても、ちっとも満足できません。
足りない足りない、もっともっとと王さまは思って、どんどんほかの国から奪っていきました。
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