第壱話『ライブジャック犯は、ゴスロリ少女!?』

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 その後、夕暮れの生徒会執務室にて。 「ライブジャック大好評だったわね。総会長の人脈の広さにはホント頭が下がるわ」 「五十嵐さんの段取りが上手だったから、成功できたのよ。ありがとう」  統括上級副会長の五十嵐と、総会長は、学院祭という大仕事を終え、二人きりのティータイムを過ごしていた。 「そういえば、ポピュラーミュージック同好会が、解散について納得してなかったけれど」 「エクレシア女学院に、アニソンオンリーの同好会なんて必要ない」 「たった三人の同好会に厳しいわね」 「目障りな芽は、早い内に摘むに限るの。こう、プチッと……ね」  そう言って、総会長は薄っすらと笑みを浮かべながら、デッサン用の練り消しゴムを、ねじりながら引き千切った。
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