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「私も真衣が自殺じゃないならどんな状況で亡くなったのか知りたいし。ねぇ、良いでしょ?志紀にぃ、教えてよ」
「バァカ。こういうことは話しちゃダメなの」
「遺留品持ってうろついて誤認逮捕しようとしている癖に?」
「うっ……。誤認かどうかまだ分からないだろう」
咲に言われ志紀は眉を寄せた。そうして溜め息を一つつくと仕方がないとでも言うように口を開いた。
「分かった。知っていることは話してやる。けどな……俺がなぜお前が犯人だと思うか洗いざらい話してやるっていう意味だぞ!良いな?」
「ハイハイ。志紀にぃの話しを聞いて千琉さんが犯人って思った時は私も協力するから」
咲は悪戯っぽく微笑むと、千琉の方をチラッと見て「気にしないで」と言わんばかりにウィンクをした。
「話が長くなりそうなのでお店を閉めまさせて頂きます」
志紀が頷くのを確認すると、千琉はカウンターから出て『猫カフェ、ニャーチル』の看板を閉まった。
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