『ニャーチル』の猫

真衣の遺体

　千琉は洗い物を終わらせるとカウンターから出てテーブル席に移動して椅子にドカッと座った。そうして眼鏡を外しテーブルの上に置くと天井を見上げる。

『何か手伝うことある？』

　ルキアがテーブルの上に飛び乗って千琉に聞いた。

「良く分かりましたね？」

『分かるわよ。だって眼鏡を外したモノ』

　ルキアがそう答えると不思議そうにチャリオットが聞いた。

『ルキねぇ。ニャーチルが眼鏡を外すと何かあるの？』

『ニャーチルが眼鏡を外す時は事件の匂いがプンプンする時よ。何度、私も付き合わされたかしら？まぁ、志紀さんの役にも立てそうだし、今回は何でも協力するわ』

　ルキアが答えるより先にミルが言った。